Photoshopの加工で何かと便利で外せない表現方法としてドットパターンがありますよね。
水玉模様と言ったり、オシャレな言い方ですとポルカドットとも呼ばれ、ポップな印象やカジュアルなグラフィックとしても欠かせません。
一つの作り方だけでなく、様々な方法を体得しておくことでスピーディーに適切なクリエイティブ制作が可能になります。
ドット作成方法の手順を踏まえ、いろんなドット表現のやり方を学んでみましょう!
目次
意外と多いPhotoshopでドットを作るやり方
ワンパターンでしかドットを作ったことがない方に向けて、ヒントとなり、かつ実践としても使える方法をご案内。
こんな方法もあるんだ!と、
4種類の方法を是非参考にしてみてくださいね。
1. レイヤースタイルのパターンオーバーレイ
レイヤーパネルの下部にある「レイヤースタイル(fxのところ)」から、パターンオーバーレイを選択。
赤丸のところからパターン:を選択するとドット模様が存在します。Photoshopには初期プリセットでドットパターンがデフォルトとしてあるのですね。
この「比率」スライダーを動かして%数値を変更すると、ドットの大きさを自分好みに調整可能。
どんな形のレイヤーにも均一にドットを敷き詰めたい場合に有効です。
また、レイヤースタイルですので元の画像を非破壊編集(エフェクト適用を外して元に戻す)できるのも利点となっております。
2. パターンを定義…の作り方
1.で紹介したドットの並びは垂直方向に均一ではなく、ジグザクに正方形な菱形で並んでいます。
縦横に一直線で点を並べたい場合は、パターン定義が有効。
正方形100px×100pxの新規ファイルを用意し、楕円形ツールで中央に円を描きます。整列ツールを使って今回はしっかり中央に揃えました。
選択範囲で全体を選択して、「パターン定義…」を選びます。
編集 > パターン定義…
塗りつぶし(shift+F5)で内容「パターン」を選ぶと、カスタムパターン一覧に先ほど作ったドットパターンが出ているので選んで、OKをクリック!
爽やかなカルピスのパッケージを彷彿とさせるドット柄ができました。
1.のドットと同じように交互にする場合は45度回転するだけです。shiftキーを押しながら回転するとピッタリ45度にスナップしますよ。
また、1.のレイヤースタイルにも、この2.のパターンは定義されます。これでデフォルトのドット比率だけでなく、様々なパターンを描けますね!
パターン定義は、長方形では機能しないので必ず正方形にし、適用するときを想定した1つのドットの大きさにします。レイヤーは離れていてもOKで統合は不要、見た目のままパターンになる。
3. Illustratorから作成
PhotoshopにIllustratorのベクターをペーストして作る方法もあります。
楕円形ツールで円を描き、横方向に⌥オプションキーをドラッグ・アンド・ドロップして一回複製。その動作を⌘コマンド+Dで、ドンドンと複製できます。
あとは、それら一行を選択してグループ化し、縦方向に生成すればドットパターンの完成。
Photoshopに持ってくる方法は、コピーアンドペーストで大丈夫です。
Illustratorから作成を行うメリットは、ベクターデータなのでPhotoshopにペーストする時にスマートオブジェクトで持ち込むことができます。ベクターなので拡大してもエッジが劣化することなく、きれいな境界線を保ったドットとなります。
4. カラーハーフトーン…を使う
グラデーションをベースに、カラーハーフトーンを使ってドットを画く方法もあります。
先ず、グラデーションを用意します。
次に、カラーハーフトーンを選びます。
フィルター>ピクセレート>カラーハーフトーン…
初期値のハーフトーンスクリーンの角度:
- 最大半径:8pixel
- チャンネル1:108
- チャンネル2:162
- チャンネル3:90
- チャンネル4:45
OKをクリックして適用するとこのようになります。
チャンネルをすべて90にすると垂直なカラーハーフトーンになります。
45でチャンネルを揃えるとジグザグなパターンに。
最大半径を16pixelと2倍にすることで、ドット一つ一つを大きくできます。
単色にしたい場合は、アルファチャンネルのグラデーションにカラーハーフトーンを適用して塗りつぶします。
単色塗りつぶし操作の詳細
[追記]この単色塗りつぶし箇所がわかないという質問がありましたので、追記です。
チャンネルのパネルを開いて、レッド(この水色の場合)などのチャンネルのみ表示して、カラーハーフトーンを適用するとレッドチャンネルで白黒のハーフトーンになります。
または、すでにRGB(要はレイヤーパネル側)でハーフトーンを行っている場合でも、レッドチャンネルは同じように白黒ハーフトーンになっています。
そのチャンネルレイヤーを、⌘押しながらクリックで範囲選択し、⌘+shift+i で選択範囲を反転させて、チャンネルパネルからレイヤーパネルに戻って、塗りつぶしたいレイヤーを選択して、編集>塗りつぶし でお好みの色で単色塗りつぶし可能となります。
補足:ハーフトーンの大きさの具合が調度いい大きさにならない時は、水色ではなく他の色を試すか、もしくは別ファイルでグレースケールにしてハーフトーン調整だけして選択範囲を持ち込むなどしてみてください。
ドット加工で写真にひと味アレンジ
全面のパターンではなく、人物 ・物体・シンボルなど形のあるものにドット加工を施すことで印象がグッと刷新されます。
4.でご紹介したカラーハーフトーン加工をアルファチャンネルで作成し、下レイヤーに敷くことでアレンジしています。
何重かすることによってドットの粗さや広さを拡張して調整することも可能です。
今回はわかりやすいように幅広にしていますが、ちょっとだけドットパターンが見えているだけでもオシャレにかわいく見えます。ちょうどお洋服もドットのシースルー♡
面倒くさい時はパターン配布に頼ろ
1.や2.で紹介したパターンを外部ファイルからPhotoshopに読み込むことで使える機能も備えています。
Web上には読込パターンを配布しているサイトもあり、読み込んでいろいろ試してみるのも楽しいですよ。
日本を代表するアーティストの草間彌生のようなドットは…フォトショでは無理なので、がんばって手書きしましょう。
今回ご紹介したPhotoshopドットの作り方はいかがでしたでしょうか。
加工方法をたくさん知っておくことで、実務に応用いただければと思います。